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実用的な計算こそ大切

1.普段の会話で使う計算

 「今はまだ3人か。今日のパーティーはあと5人来るからね。」と聞いて、全部で8人来るということが分かれば、その人の計算力は実用的と言えます。「あめは8こあったでしょ。ずるいよおねえちゃん。5こも取って。私は3こしかないじゃないの。」これは8こを2人で半分に分けて4こずつにすべきという主張でしょうか。この計算力も実用的です。「6こできたか。それじゃあ、あと4こ作っといてくれ。」と上司から言われました。全部で10こ作ればいいんだなとすぐ思えればいいでしょう。

 私たちが普段の会話で使うのはこの程度の暗算です。必要なのは6+3の答えを、6,7,8,9と数えたすのではなく、即座に9と言える暗算力です。数が大きくなっても暗算は概数計算です。「5万人収容できる会場に4万人の観客が入っています。」といった概数が使われます。ですから基本は10までの数の計算です。2986+3867を暗算ですることなど、ほとんどないでしょう。暗算するときは3000+4000という概数で考えます。正確な数字が必要な場合は電卓を使えば十分です。
 中学・高校になると、確かに一見実用的でないものもありますが、それが実生活でどのように役立っているのかを伝えていくことが重要になるでしょう。

2.実用性のない計算方法

 最低限の計算の基本を身につけさせたいと考えるのなら、10までの数のたし算ひき算を暗算でできるようにしたり、くり上がりくり下がりの計算を暗算でできるようにすることが先決です。

 ここで一般に行われている実用性がない計算方法の具体例をあげてみます。


<たし算をまだ数えたしている生徒に「8+7」を指導する場合>

 8の横に〇を7こ書きます。

  8 〇〇〇〇〇〇〇

そして〇を9、10、11…と数えていき、15という答えを導き出します。

このやり方を長期にわたって使うのは感心しません。数えたすやり方は時間がかかり過ぎて、暗算としての実用性がないからです。

この生徒に今指導しなければならないことは、たし算を数えたしではなく、即答できるようにすることです。それができたあとでくり上がりの指導をします。その場合も7を2と5に分けて、8と2で10のまとまりを作り、残りの5を加えて15とするやり方を工夫しながら教えるべきです。

 

<たし算をまだ数えたしている生徒に「38+47」を指導する場合>

8の横に7こ〇を書きます。

   38 〇〇〇〇〇〇〇
  +47

 

9、10、11…と数えたして、15を導き出します。
答えの1の位に5を書いて十の位に1くり上げます。

   1
   38 〇〇〇〇〇〇〇
  +47
    5

 

1+3+4を「1,234,5678」と数えたし、答えの十の位に8を書きます。

   1
   38 〇〇〇〇〇〇〇
  +47
   85

数を数えることさえできれば、この方法を使って答えを出すことができます。しかしこのようなやり方を生活の中で使うことがあるでしょうか。これでは計算にあまりにも時間がかかります。つまり、実用性がまったくないといえるでしょう。それよりは2+3のような小さい数の計算において、暗算で即座に5と答えることができるようにする方が先だと思います。

3.実用性のある計算にするために

10までの数を数えることはできたとしても、3このブロックを見て「3」とこたえることができず、「1、2、3」と数えなければいくつあるか分からない場合は計算できません。3+4をやらせるために〇を3こと4こ書かせて、「1、2、3、4、5、6、7」と数えて答えを7と書かせたとしても、暗算で答えが出せるようになることはありませんし、実用的ではありません。なぜなら、3このブロックを見ても3というまとまりとしてとらえることができないのですから、3のまとまりと4のまとまりを合わせて7になるということは理解できませんし、順序としてとらえることも困難でしょう。この場合は2や3のような小さい数をまとまりでとらえる指導や、数の位置関係(4の次は5、8の前は7)を指導する必要があります。

4.実用性がない計算方法が使われる理由

 生徒に実用性のない計算方法で答をださせて、できるようになったと勘違いするのは問題です。しかし一方で、実用的でないと知りながらこのような方法を取らざるを得ない場合があります。それは学校において、生徒全員が同じペースで次の単元にすすむことによって、数人の生徒が置き去りにされてしまう場合です。置き去りにされた生徒は実用的でなくとも答を出して授業に参加しなくてはなりません。学校はこのような不合理を解決するために、個別進度を実現してほしいと思います。

5.中学・高校でも実用性が大切

 方程式や関数でも同様に実用性が重要です。3x+3=9という方程式を解いてx=2を導き出せても、方程式を使いこなせなければ意味がありません。たとえば、この方程式となる具体的事例を挙げよと言われて「3人がりんごを同じ数ずついくつか(xこ)持っていて、自分の3こと合わせると全部で9こになる」といった例が挙げられなければ方程式を実用的に使える力を持っているとは言えないでしょう。

 一次関数において、「y=-4x+5について、xが2増加したときのyの増加量を求めよ」という問題が解けても、「一次関数で表される実生活の中にある例を挙げよ」と言われて、基礎料金があって1分や1回といった単位ごとに料金が加算される電話料金、ガス代、アミューズメントパークの料金などを具体例として言えなければ実用的とは言えません。

 中学・高校になると、確かに一見実用的でないものもありますが、それが実生活でどのように役立っているのかを伝えていくことが重要になるでしょう。

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