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長さとしての数

1.長さとは

  長さというと㎝、mという単位が思い浮かびますが、世界各国でいろんな単位を使っています。ときどき耳にするインチ、ヤード、オンス、海里、間、寸、尺、ミクロンも長さの単位です。また単位をもので表して「このけしごむ5こ分の長さ」「車3台分の長さ」といった表現もあります。それがもう少し一般的になると「3馬身差」とか「8頭身」というように使われています。もともと量は基準となる一定量を決めてその何倍になるかで測りますから、分かればなんでもいいわけです。しかし情報や産業が世界的な規模になってくると統一された基準が必要となり、地球子午線の極から赤道までの長さの千万分の一を1メートルとしたのです。

  学校で習う長さは主に㎝、㎜、m、㎞が使われます。そしてこのことばかりに注意がいきますが、実は長さに関しては随分とたくさんの要素を総合的に判断していかなければなりません。

2.比較と単位

   長さに関しては大きく分けると、比較と単位の理解が必要です。分かりやすく言うと「どちらが長い」という比較を行うものと「何cmですか」という単位を測るものです。単位を測るのも、もとはといえば基準となる一定量との比較を行っているので比較のようですが、量を表しています。「どちらが長い」という比較は主に順序を表しています。ただしはっきりと区分けできるわけではなく、その場のコミュニケーションで相手の意図を理解しなければ、本当の意味は伝わりません。

たとえば何両もある電車を見て「長いねえ~。100mくらいありそうだね。」と言ったとします。「長いねえ」は何かと比較していますが、何と比較しているか言っていないので分かりません。その人が過去に見た電車からその人なりの一般的な電車の長さを持っていてそれと比較しているのでしょう。そして100mという単位がでてきました。これは量を表現しています。しかも目分量ですから学校で100m走のタイムを測ったときの距離感覚を参考にしているのかもしれません。

  さて、この人は何を言いたかったのでしょうか?

3.長さの表現

   たぶんこの人は長い電車を見て受けた印象を伝えたかったのでしょう。したがってこの人の意図を理解するには自分も類似した経験をしてその電車が「長いねえ」と思うことができ、「100m」という単位がどのくらいのものか感覚的に知っていなければなりません。つまり相手が発信した情報を正確に受取ることができないと相手が言ったことを理解することができないということです。もちろんまったく同じ経験と感覚を持つことはできませんから100%の正確さではありませんが、少なくとも同意するだけの感覚をもっている必要があります。

  この同意できる感覚は人とのコミュニケーションによって育てられます。子どもはある日、お母さんが長いひもを見て「長いねえ~」と言った時に、「そうか、この感覚を表現するのが長いねえ~、なんだな」と思います。そしてその感覚が呼び起こされたとき「長いねえ~」という言葉が自然と出てきます。コミュニケーションの少ない子どもが長いものをみて自分から「長いねえ~」と表現することは少ないでしょう。感覚を表現する方法はコミュニケーションを通して学ばれるからです。たくさんの経験を積ませようといろんな所に行っても、一緒に行っている者がしっかりとしたコミュニケーションを取らなければ、表現力はつきません。

4.表現への同意

 さて、相手の表現への同意がない場合はどうなるでしょうか。例を見てみましょう。

A君:何両もある電車を見て「長いねえ~。100mくらいありそうだね。」

B君:「え?何が?」

A君:「電車だよ。ほら、長いよね。」

B君:「どこが?」

A君:「長さだよ」

B君:「それは分かるけど、新幹線に比べると短いんじゃない?」

A君:「そうだけどね。100mくらいありそうだったから・…」

B君:「じゃあ、短いよね」

A君:「そうだけど…」

  どちらが正しいというわけではありませんが、感覚の同意がまったくありません。「○○線と比較すると長いねえ~」というように比較の対象を明確にすれば問題はないかというとそうでもないでしょう。A君は自分の受けた印象を伝えたかっただけで、科学的な比較を行っているわけではないからです。

  学校のテストはこのような誤解がないように工夫してありますが、それでもやはり出題者の意図を正確に理解できるかどうかが問題を解くかぎとなります。しかしテストができたからといって社会で通用するわけではありません。それよりもたくさんのコミュニケーションを通して長さに関する感覚を養い、人と同意できるような力を身につけることが大切なのです。

 

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