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個別進度の重要性

1.全員が同じ進度でいいのか?

 小学校に入ると、算数、国語のような教科学習において問題点が浮かび上がってきます。それまでは生活の中で楽しく覚えていた言葉や数字が、生活から離れて、教科書で学ばなければならないこととして教えられ、どのくらい習得したかを評価されるようになります。そして、学年やクラス単位で全員が同じ進度で教えられます。

このあたりから多くの保護者は今まで感じたことのない子どもの変化に気づきはじめます。学校に入るまで、もしくは学校に入って少しの間は、何でも取り組み、楽しそうにしていた子どもが、だんだんやりたがらなくなり、勉強が重荷になっているように見えたりします。        

 幼稚園でも勉強ぎらいは起こりえるのですが、学年という横割りの進度を強制されることが少ないので、顕著に現れることは少なく、あまり問題になりません。しかし学校に入ってからは、みんな同じように教えられ同じように進むことが重視されるために、本来人によって違う進度との間で格差が生じ、それが子どもたちに大きな負担となっていくのです。

 相対評価から絶対評価に変わり、その子がどのくらい進歩したか習熟したかを見るようになってきたとはいうものの、未習熟であっても次の単元に進むのですから、評価とは裏腹に子どもの負担は軽減されていないわけです。学年別に勉強が分かるかどうか、勉強が好きかどうかというアンケートを見ると、学年が上がるごとに勉強が分からなくなり、勉強が嫌いになっていく傾向があります。この傾向は子どもたちが分からないまま、未習熟のまま次の単元に進み、次の学年へ進級していくことにあります。

2.つまずいたまま学年はあがる

 1年生の時に5人の子が、ある単元を分からないまま2年に進んだとします。その5人はよほど幸運でない限り2年でも分かりません。そしてまた新たに2年で5人の子がある単元で分からないところがあったとします。1年は5人の子がつまずきましたが、2年になると合計で10人の子がつまずいていることになります。運よく2人がつまずきを解消し8人になりました。3年になるとまた新たに5人がつまずきました。合計13人です。数人が家族や塾や友人に教えてもらってつまずきを解消する一方で、新たにつまずいた子を増やしながら学年が上がっていきます。

 こうして、6年で約半数があまり分からないという回答をするようになり、中学ではその傾向がさらに高まるわけです。学校教育の最大の課題はここにあると私は思います。

3.学校のかかえる問題

 確かに、限られた教育費と教員数の中で、どのような指導にすればこの課題をクリアできるのかは簡単に答えがでることではありません。しかも「全員が同じように教えられること」や「全員が同じように進級すること」は現在の学校教育に対して多くの保護者が強く望むことでもあり、その要望を満たしながら問題を解決することも容易ではありません。しかしこの課題が解消されない限り、すべての子どもたちが、学んでいることに十分な満足を感じることはないでしょう。

 ではどうしたらよいのでしょうか。

 まず、学校教育の変革は専門家に任せることとして、子どもたちがどのように学んでいくことが最善の方法なのかを確認し、それに向かって私たちに何ができるかを考えてみましょう。

4.個別進度こそ重要

 子どもたちが十分な理解を得ることなく教育が進むことで学ぶことへの意欲を失う、このことを解決するためには、個別に進度を設定することです。これは間違いありません。人によって学ぶスピードは違います。もっと厳密に見ていくと、学習ステップを上る歩幅が人によって違うのです。

 ある建物に小さなステップの階段があったとします。幼児は1段ずつ歩いて上がりますが、小学生は2~3段飛ばしで、大人は5~6段飛ばしで上がって行きます。これは体の大きさによって歩幅が違うのでスピードも違ってくるわけです。
 一方、学習ステップは体の大きさで上がるスピードが決まるものではありません。個人が持っている思考の歩幅で決まるのです。

 さらにこの思考の歩幅は年齢で決まるものでもありません。もちろん体も思考も年齢によって前進するスピードの平均値はあります。学校の問題は、指導効率を優先した制度であるためにクラス全員を平均値で指導することとなり、平均値からかけ離れた子どもたちが問題をかかえることです。さらに平均値の子どもであってもつまずいたままにしておけば、大きな問題をかかえることになります。また平均値よりもかなり速いスピードで前進する子も別の問題をかかえることになります。ですから個別の進度でなければなりません。そうでなければ、ほぼ全員がどこかでつまずき、解決されないまま先に進んでいくということになるのです。

 大切なことは、すべての人がそれぞれステップをあがるスピードが違い、個別の進度を示すようになるということです。指導する効率を考えてグループで指導してもかまいませんが、同じステップにいる子でなければなりません。ひとケタのたし算のステップにいる子と2ケタのかけ算の筆算のステップにいる子を同じグループにして、2ケタのかけ算の筆算を教えるようなことをしてはいけません。ひとケタのたし算のステップにいる子は、2ケタのかけ算の筆算の問題の中でくり上がりがないものはできるかもしれないので20~30点は取れるかもしれませんが、いったいどのくらいの苦痛をその子に与えることになるのでしょうか。

 5までの数ならば、概念と量的感覚、位置的感覚が形成され、数えることもできる子がいたとします。一般的によく間違えられるのは、この子に5+3をやらせてしまうことです。5と3は分かっているのでやらせてしまいますが、答えの8は思い浮かぶはずがありません。これが、ステップを飛び越えてしまうということです。8までの数の概念と感覚が形成されてこそ初めて、その数までの計算も指導し始めることができます。

 現在の学校制度では、違うステップにいる子どもたちを同一のステップで指導することは避けて通れないのも事実です。そして学校に在籍する以上、現実的には学校の進度を念頭に置かなければならない子が多いでしょう。しかし、子どもを中心に置いて理想の姿を考えると、すべての子どもが個別のステップで進むようにすることが唯一の方法であることが分かります。

 

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