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学習段階とは?

1.学習段階とはどんなもの?

 子どもは首がすわり、自分で座っていられるようになり、歩き始め、走り始めます。この順番が逆転することはなく、学習に段階があることが分かります。 計算ではたし算ができるようになってからかけ算の筆算を習います。かけ算の筆算にはたし算が含まれていますから、これが逆転することはありません。スイミングスクールに行くと細かく級が設定されています。これも段階を追って学習していくことを示しています。教科書を1年から6年まで見ていくと、学習段階が守られています。

  学習段階は階段やはしごのようなものです。一段一段登っていけば着実に一番上まで到達できます。ところが段を飛ばしすぎると、つまずいたり転げ落ちたりします。また一段一段が大きすぎると階段を登ることすらできず、その場に止まり続けます。

  適切な段階を追って指導された子どもは着実に成長していきます。そして学ぶことに意欲が見られます。逆に段階を飛び越して学習するとすぐにつまずき、やる気をなくします。そしてつまずいた段階にいつまでも止まり続け、勉強を先に進めることに大きな抵抗を示し始めます。

2.教育の現状

 学校で勉強する内容に目を向けてみると、入学前からたし算ができるようになっている子どももいれば、数が数えられない子どももいます。全員同じ進度で同じ内容を教えられていても、学校と同じペースで理解していく子どももいれば、学校に入学する前の段階にとどまっている子どももいます。

  このような例をあげると、小学校入学前の早期教育の必要性や勉強に対するやる気のことのように考えられがちですが、もっと大きな理由として学習段階があります。

  分かりやすい例でお話しします。みなさんはつかまり立ちがやっとの幼児に自転車の乗り方を教えようと思いますか? 教えてもむだだと思われるでしょう。なぜならまだその段階まで成長していないからです。3才の子どもにアイロンがけをさせようと思いますか? まだ危険に対処する力も知識もないのでやらせないでしょう。小学1年生の教科書が読めるようになったばかりの子どもに6年生の教科書を読ませようとしますか? 読めない漢字ばかりなので読ませないでしょう。5までなら数えられる3才の子どもに因数分解を教えますか? 当然教えません。

  極端な例ばかりだと思われるかもしれませんが、よく見てみると至るところでそのような教育が行われています。たとえば5+3がやっとの子どもに3桁の筆算をさせるのはどうでしょうか。1年生の漢字がやっと読める子どもに4年生相当の漢字を使って理科のテストをするのはどうでしょうか。九九を覚えていない子どもにわり算をやらせていないでしょうか。これが現在の学校教育のかかえる課題だと思います。教科書は段階を守り、先生の指導も段階を守っていますが、生徒全員を同じ進度で指導せざるをえないために、生徒ひとりひとりの学習段階を守れなくなっているのです。

  また問題となる段階の飛び越しはすべての子どもに起こりえます。それは極端な段階の飛び越しでなくとも、ほんのわずかな飛び越しでもつまずくからです。九九で7の段まで覚えた子どもに8×8という問題をやらせれば、まだ8の段を覚えていないのですから、段階を飛び越していることにかわりありません。

  学校で遅れをとらないために早期教育に力を入れたり、予習に力を入れたりしても同じことです。その教育がその子の段階を飛び越していれば同じだからです。

3.段階を跳び越すと何がおこるか?

 勉強嫌いの多くの理由はこの段階の飛び越しによります。やる気がないと言われる子どもたちの中にも、段階を飛び越した指導を受け続けたために自己防衛的に勉強を遠ざけようとしている姿がよく見られます。

  学習段階を飛び越した場合、分からないだけではすみません。身体的な反応が起こり逃避や反発が引き起こされます。勉強しているときにボーッとしている子、姿勢の悪い子、学校へ行きたがらない子、体調が悪い子、「なにがなんだか分からない!」と訴えている子の中にもたくさんいます。

  幼少期には何にでも興味を示して学ぶことに喜びを感じていた子どもたちが、小学校に入って学ぶ表情に影をおびてきます。そして学年が上がるごとに学ぶ意欲にかげりが見られ、そのうちに学ぶことは苦しくて遊ぶことが楽しいことになっていきます。学ぶことを苦しくしている原因のひとつが段階の飛び越しです。学校の進度についていくことばかりに気をとられて、飛び越したあとの段階を繰り返し学習させてしまいます。そして子供たちはつまずいた過去に理解できなかった苦痛を残したまま、競争心を奮い起こして丸暗記地獄へと突入していきます。

4.どのようにすべきか?

 答えは簡単です。その子に合った段階の教育を行えばいいのです。しかしみんなと同じ進度でないとかわいそうではないかという意見もあります。

  では大人の私たちに当てはめて考えてみましょう。たとえば5人の友達と一緒にドイツに長期旅行に行くためにドイツ語会話を習いにいくとします。自分以外はみんなある程度のドイツ語がしゃべれますが、自分だけはまったくの初めてです。友達のひとりが言いました。「ある程度しゃべれるから会話の授業はみんな一緒に上級コースにしようよ。」まったくしゃべれない自分はどうしますか? みんなと同じがいいからといって上級コースにしますか? いいえ、そんなことをしてもまったく勉強になりませんから、当然初級コースにします。そしてこう言うでしょう。「会話の学校では別のコースで勉強するけど、旅行に行ったら一緒に行動して助けてよ!」

  子供たちが学ぶときも同じだと思います。勉強するときは自分に合った内容で理解しながら勉強し、社会ではみんなお互いに助け合いながら働けるようにしたいものです。

  学校には制度上、指導上、運営上の規制がありますから、合わさざるを得ない面があります。しかし学校になんとか合わせながらも、正しい学習段階で学習することによって成長していかなければなりません。自分に合った教育を受けることが、子どもに与えられるべき権利ではないかと思います。

5.跳び越した学習段階を見つけるには

 学習段階を飛び越すとつまずきます。ですから正しい学習段階にもどって指導するには、初めに子どもがどこでつまずいたかを見つけなければなりません。

  たとえば子どもが自分の見ていないところで石ころにつまずいてころんだとしましょう。そして泣き始めました。泣き声を聞きつけてそばに行きましたがなぜ泣いているのか分かりません。よく見るとひざをすりむいています。「どうしたの?」と聞くと、「いたいよう~」といいました。きずの手当てをしたあと原因をつきとめようと思いました。さてあなたならどうしますか? 泣いているときはすでにつまずいたあとですからどこでつまずいたかは分かりません。ひざをすりむいているので転んだことは分かりますが、なぜ転んだのかは分かりません。そこでなぜ転んだのかを聞いてみます。「石ころがあったんだ」と答えました。これで転んだ原因が分かりました。石ころをかたづけてつまずきの原因は取り去られます。

  では勉強の場合はどうでしょうか。算数の勉強でつまずいて分からなくなった子どもがいます。そして泣き始めました。泣き声を聞きつけてそばに行きましたがなぜ泣いているか分かりません。よく見ると宿題のプリントが白紙のままです。「どうしたの?」と聞くと、「分からないよう~」といいました。とりあえずなきやんだあと、原因をつきとめようと思いました。さてあなたならどうしますか? 泣いているときはすでにつまずいたあとですからどこでつまずいたかは分かりません。宿題をやっていないので宿題の問題が分からないのだということは分かりますが、なぜ分からないのかは分かりません。そこでなぜ分からないのかを聞いてみます。「分からないんだ」と答えました。これでは分からない原因は分かりません。

  石ころにつまずいたときとは違い、思考は目に見えないので原因がつきとめにくいことがあります。しかし原因のある場所は石ころと同じです。石ころの場合は泣き始める直前に石ころにつまずきました。宿題の場合も同じです。泣き始める直前にあります。どこから分からなくなって泣き始めたのかを聞き、その直前にある原因をさがします。

  残念なことにこのことが分かっている先生はあまりいないようです。ほとんどの場合分からないところはどこ?と聞いてそこを教えます。つまり泣き始めたところです。でも分からないところはすでに分からなくなっているところであって分からなくなった原因ではありません。原因が取り除かれないのでまたつまずいてしまいます。石ころを取り除かないかぎりまたつまずいて転んでしまうように、分からない原因を取り除かない限りいつまでもつまずき続けるわけです。

  当塾にいらっしゃっている皆さんは上記の例をもとにして原因を見つけ出してください。きっとそこにあるはずです。ただし学校の勉強の場合は複雑です。なぜならつまずいたあともそのまま先に進み続け、つまずいたヵ所を見つけることが困難になるほど隔たりがあるからです。そのような場合は当塾にご相談ください。つまずきの原因を見つけ出してとり除きます。今まで前進しなかった子どもが当塾にきて突然前進し始める理由はここにあります。

 

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